なぜ今、生物多様性?
1992年の地球サミット(リオデジャネイロ)開催をきっかけに、現在世界中の国が「生物多様性」の保全に取り組み始めています。日本も、生物多様性基本法のもと、「生物多様性国家戦略」を策定しています。
また、国家戦略を受けて、自治体でも「生物多様性地域戦略」の作成が進み、各地で取り組んでいます。
では、なぜ今「生物多様性の保全」にむけて世界中が動きだしているのでしょう。地球上には分かっているだけでも3,000万種(日本での確認は9万種)の生物が存在し、1975年以前は、1年間に絶滅する種数は1種以下でしたが、現在は1年間に4万種もの生きものが絶滅していると言われています。
「種が絶滅すること」により「生態系が壊れ」その結果、人の暮らしに大きな影響を及ぼしていることが「人類の危機」として世界中で認識されているからです。
生態系が壊れると人類はどうなる?
私たちの暮らしは、生態系からの恵み(生態系サービス)に支えられています。
生態系サービスには大きく3つのサービスがあります。
生態系サービスとは、人類が誰しも公平に受けている自然の恵みと言い換えることができます。経済活動における現在の豊かな暮らしは、この生態系サービスの恵みによりうまれたものなのです。ですから、生物多様性が今のスピードでどんどん壊れると、最終的には人類さえも絶滅の可能性があるということなのです。