11月20,21日の2日にわたり、ちいかん全社員が一堂に会する数年に1度のいきもの好きの祭典「テックミングル2025」が開催されました。そして翌22日、森の整備を体験するため、社員のお子さん2名を含む有志25名が黒川に集合しました。北は北海道から南は九州まで、地方支社からも多くのメンバーが参加しました。もちろん大半の人にとって、この地を訪れるのは初めてです。

本日の主なミッションは大きく2つ。
・エコスタックと竹ぼうきを作って、林床の落ち葉掃き!
・コナラ実生の植え替え!
佐々木隊長とS君が段取りを説明します。

整備が進んでいるエリアを案内します。隊長を先頭にして皆がぞろぞろと、山の斜面を登ったり降りたりしながらついていきます。


まずはC地区。道と呼べるものはほぼ無く、大半は、これまでの作業の際にできた踏み跡による細道です。スズメバチの巣や刈らないで残している植生などがあると「タマノカンアオイがあるよ」「コナラの実生を踏まないように」などと後ろの人に伝言しながら進みます。


映像で見たことのある「あの」バードバスも、お客は入っていませんでしたがゆるゆると稼働していました。歩いた範囲は開放水面に乏しく、ここが貴重な水場であることがわかります。



続いてB地区。ここは足場がしっかりしていて歩きやすい。というか道もついています。
登り始めてすぐのところに少し開けたところがあり、ヤマザクラがまとまって生えていました。尾根には万葉集にも詠われた古道が「よこやまの道」という散策路として整備されています。この道を境にこちらは相模野。西側は武蔵野(東京都)で、多摩ニュータウンの街並みが広がり、都道18号(鎌倉街道)は車がびゅんびゅん走っています。地方組の眼には印象に残った多摩丘陵の地勢でした。


よこやまの道の途中でA地区になり、再び森の中へ。この日は朝から雲ひとつないほどの晴天だったのですが、薄暗い林の中は少しひんやりしていました。
高木層に樹冠を広げている常緑のシラカシを見上げながら、大きく成長すればするほど安全に伐採するのは難しくなることや、1本だけでも広範囲に林内が暗くなり、本来の二次林の動植物の多様性が低下すること。それらによる様々な弊害を、実感したり、イメージしたりすることができました。そんな薄暗い林道を抜けて最初の地点へ戻りました。
さて、ここからはエコスタック班、竹ぼうき制作班、コナラの移植班に分かれて作業です。
エコスタックは、伐採した竹を支柱にします。そのあいだへササや伐採したシラカシの枝を詰めて枠を固めます。大勢で森の中に点々と作っていくと、林内に散らかっていたササやシラカシの枝がみるみる片付いていきました。



並行して、竹ぼうき制作班が掃除道具を作ります。午後には他のメンバーも加勢して量産し、人数分が完成しました。


林床の落ち葉を搔き集めてはエコスタックの中に積み上げます。


急斜面の落ち葉を払い除けると、隠れていた階段が現れました。

午前と午後とで場所を変えて、コナラの移植も行いました。


アオゲラの風切や尾羽が散乱していました。タカに狩られたようです。

玉切りの丸太には、樹皮のあいだにカブトムシの幼虫が潜んでいるものがいくつかありました。それらは椅子にするのは諦めて、大人になるまでそっとしておきましょう。

そんなこんなで、手を入れるといい場所になりそうな、森のポテンシャルを感じることもできました。
お天気にも恵まれて、暑すぎず寒すぎず、作業をするには快適な日和でした。軽くいい汗をかきながら、あっというまの午後3時。皆それぞれの帰路につきました。

今回参加できなかった方も、次の機会には是非どうぞ!