どんぐりは、ブナ科の樹木の果実の俗称です。
コナラやクヌギのような、コナラ属の実だけを指す場合もありますが、マテバシイやスダジイ(果実はシイの実と呼ばれることもあります)、さらに広くは、クリやブナもどんぐりのなかまとする場合もあります。
どんぐりを包んで支える堅い部分を殻斗(かくと)といい、帽子のように一部を覆ったり、全体を包んだりしています。果実のかたちや大きさ、殻斗のもようや付き方は、どんぐりを見分けるポイントです。
コナラ
(コナラ属コナラ亜属)
細長い。殻斗に細かいウロコ模様があります。
クヌギ
(コナラ属コナラ亜属)
大きくてまるい。殻斗にたくさんの長い突起があります。
シラカシ
(コナラ属アカガシ亜属)
細長い。殻斗に横しまの模様があります。
マテバシイ
(マテバシイ属)
大きめで細長い。殻斗にはウロコ模様があります。
ブナ
(ブナ属)
どんぐりは三角錐型で細長い2つずつ殻斗に包まれています。
スダジイ
(シイ属)
どんぐりは三角錐型で細長い先が割れた殻斗に包まれています。
クリ
(クリ属)
クリの殻斗はトゲの生えた「イガ」。中に3個程度の果実が入っています。
どんぐりは森の動物の大切な食料であり、時には棲みかとなることも。
一方、寒い冬を地中に埋められて過ごした「動物たちの忘れもの」は春に芽生えて成長を続け、新たな森の一員として大きくなります。動物たちとどんぐりは、お互いの営みを支えながら豊かな森を育みます。
ヒメネズミは、餌が少なくなる冬に備えて秋のうちに一生懸命どんぐりを貯食します。
コナラシギゾウムシはコナラの若どんぐりに卵を産み付けます。
「このまえ埋めたどんぐりが見当たらないなぁ...」
冬の間に食べられなかったコナラのどんぐりは、春に芽生え、どんぐりの木へと成長していきます。
カレンダートップへ戻る