2014
07.02
赴任4年目のささやかな野望と共に… 北海道支社フォトコンのご紹介
みなさん、こんにちは。「ちいかんコラム」を閲覧していただき、ありがとうございます。
北海道支社長の井上剛です。
今回は、北海道支社の伝統的行事「フォトコンテスト」の紹介をします。「フォトコンテスト」とは毎年1回、社員が撮った写真の素晴らしさを投票によって競うというものです。
ご紹介の前に、北海道の自然について少しお話ししたいと思います。私が東京から北海道に異動となったのは4年前のことです。北海道には、これまでも調査や学会などで訪れることはありましたが、北海道の自然環境について腰を据えて勉強することはありませんでした。そのため、北海道で活動を始めてしばらくの間、目にする光景は驚きの連続でした。
最初に驚いたのはなんといっても植物の開花です。北海道では、5月に入るとサクラもウメも、他の花々も一斉!に咲き始めます。また、林床には一面にびっしりとササ類が生育し、林縁のマント群落の発達が弱いために林外から中が見通せるのです。雑木林ばかりをみてきた当時の私は「とんでもない場所に来てしまった」というのが率直な感想でした。
北海道は、私の想像を超えた神秘的な世界です。特に中央を南北に連なる大雪の山々や高原の景色は素晴しく、アイヌの方々はカムイミンタラ「=神々の遊ぶ庭」と畏敬の念を込めて呼んだといいます。
4年経った今、この北海道の豊かな自然を地域とともに育み・伝え・未来へつないでいきたいという思いで毎日を過ごしています。
さて、話を「フォトコンテスト」に戻して、最近の入賞作品をご紹介します。
1は、2011年度の最優秀賞作品です。この写真をみた時は、...このような奇妙で素晴らしい世界があるのか...と、息を呑みました。
2は、2012年度の最優秀賞作品です。このサルの姿は何ともしがたい、哀愁を漂わせています。光の当たり具合、サルの立ちっぷりや毛並、檻の中で絶望に打ちひしがれる表情を、体全身を使って完全に表現しています。...と勝手に想像していたのですが、実はこのサルは発信器を付けるために麻酔を打たれて、体が動かなくなる直前の行動をたまたまiPhoneで撮影したのだとか...。それにしても心を魅了する見事な写真でした。
3は、2013年度の最優秀賞作品です。カエルというのは警戒心の強い生きもので、なかなか正面から撮影することはできません。ましてや、雨粒が水面を跳ねる一瞬のチャンスをモノにするとは、まったくもって太刀打ちできぬ作品でした。
しかもなんと、2011年度と2013年度の受賞者は同一人物です。私が越えなくてはいけない壁は相当高い状況になっていますが、あきらめるわけにはいきません。
最優秀賞受賞の野望をかなえるため、今年こそは新しいカメラを購入するぞ!と心に決めています(機材ではなく腕前を上げなくてはいけないのですが)。