特定外来生物ヒアリ対策

特定外来生物 ヒアリ対策

私たち日本人は、古来より花鳥風月を愛で
自然と人間とを分けることのない自然観を有してきました
しかし物流のグローバル化が加速する現在
人々が地べたに座って自然と触れあう、サンダルで庭を歩くという
日本ではごくあたりまえの日常が脅かされようとしています。

侵略的外来種「ヒアリ」が日本で発見された!

ヒアリ(Solenopsis invicta 英名:Red imported fire ant)は、南米原産のアリです。刺されると痛みを覚え、体質等によっては重篤なアレルギー反応を引き起こす場合もあります。
アメリカ合衆国南部や台湾、中国、オーストラリア等、環太平洋諸国にはすでに侵入・定着しており、健康被害のほか、在来のアリを駆逐するなどの生態系への影響、農作物への被害、電気設備に侵入し漏電による火災を引き起こすなど、様々な被害が報告されています。そのため、日本では環境省の特定外来生物に指定されています。
以前より日本への侵入が警戒されていましたが、2017年5~6月に神戸港やその周辺においてヒアリが日本国内で初確認され、その後も日本各地で確認が相次ぎました。

ヒアリの繁殖と分布拡大

ヒアリは社会性昆虫で、女王アリと働きアリが巣の中で暮らしています。新しい女王アリと雄アリは条件が揃うと巣から飛び出し、交尾後に女王アリは移動先で新しい巣を形成していきます。繁殖力が非常に強いため、天敵や競合する相手のいない地域へ侵入すると容易に分布を拡大することができ、根絶が困難となってしまいます。

粘り強い水際作戦の必要性

日本では2018年4月現在、ヒアリが定着している可能性は低いと考えられています。
受精済みの女王アリを拡散 ・定着させないことが今の段階において最も重要なポイントになります。残念ながらヒアリの侵入は今後も続く可能性が高いので、国を挙げた、水際での早期発見・駆除の徹底が望まれます。

ちいかんのヒアリ関連業務

当社は国内初確認の2017年度、東京、名古屋、大阪、九州の各支社において、環境省の緊急分布調査を東京以西の支社で実施したほか、岡山県発注の大規模トラップ調査や、神戸市発注のヒアリ及びアルゼンチンアリの防除を目的とした実験的要素の強い業務、東京都発注の港湾施設周辺の確認調査、神奈川県発注の県有施設での調査など、地方自治体からヒアリ対策に関する業務を受託しました。
また、地方自治体の担当者を対象とした環境省発注の講習会業務を受託し、講義や同定実習、事務局対応等を行いました。

さらなる知識と技術の向上を目指して

2018年4月、 ちいかんの東京以西の支社に在籍する昆虫技術者等6名は、 ヒアリに対する知識をさらに深め、技術を研鑽すべく、すでにヒアリが侵入・定着し、ヒアリの防除において先進的な取り組みを行っている台湾を視察しました。

当社はこの見聞を活かし、ヒアリ等の侵入経路となりうる全国各地の港湾において調査を実施するとともに、港湾エリアの自治体や施設管理者等に対して営巣可能場所の教示、同定・防除に関する助言などの現場対応の支援、講習会等を行っています。

 


【動画】巣に出入りするヒアリ

 ※たくさんのヒアリが動いている動画です。苦手な方は視聴をお控えください。




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