2016
04.07
「まるごと金華山歩」グリーン復興ツーリズムに参加しました。
ちいかんコラムをご覧頂き、ありがとうございます。
東北支社の津田朋香です。
----------------
3月20日に、
「まるごと金華山歩」グリーン復興ツーリズムに
ツアーガイドとして参加協力させてもらいました。
今回は、その報告とともに、金華山の魅力や、
復興支援に頑張っている方々、その取り組みなどを紹介したいと思います。
-----------------
みなさん、金華山はご存知でしょうか。
金華山は、宮城県牡鹿半島の先に浮かぶ信仰の島です。
面積は約10㎢と小さい島ですが、標高は444mあり、ほとんど平地がありません。
5年前の東日本大震災では、震源地に一番近く、
甚大な被害を受けた場所です。
奈良時代の天平21年(749年)に我が国で初めて金を産出し、
朝廷に献上されたという伝説の残る島で
「三年続けてお参りすれば一生お金に不自由しない」という言い伝えがあります。
島全体が金華山黄金山神社の神域となっており、
島にいる多くの鹿は神の使いとして保護されています。
そんな宮城県の観光スポット、金華山で行われた
「まるごと金華山歩」グリーン復興ツーリズム。
このツアーは、金華山の復興を支援する沢山の団体が協力して
企画されました。
当社は、昨年、業務を通じて知り合った
牡鹿半島で活動されている地域団体「おしかリンク」の犬塚さん、
「一般社団法人はまのね」の宮城さん、「牡鹿地区復興応援隊」の中野さんに
声をかけていただき、協力させていただきました。
復興支援活動をされているので、
HPなどをご覧になってみてはいかがでしょうか。
おしかリンク https://www.facebook.com/oshikalink/ 一般社団法人はまのね https://www.facebook.com/hamagurihama.project/ 牡鹿地区復興応援隊 http://miyagifukkououentai.jp/?page_id=24 |
ツアーは5コースあり、
ネイチャツアー、カルチャーツアー、登山ツアーなど、
金華山の自然と文化を満喫するものでした。
金華山へは、女川港または牡鹿半島の先にある鮎川港から船が出ています。
当日は参加者とスタッフ合わせて100名以上はいたでしょうか。
沢山の方々がツアーに参加していました。
5コースのツアーには、ボルダリングもあり
参加者の方々が背負っていた大きなマットが印象深かったです。
当社は、Aコース:ネイチャーツアーのガイド役として参加しました。
参加者の皆さんと、港(海抜0m)から山頂(海抜444m)までを往復し、
金華山の自然を観察しました。
いざ出発です!
今は綺麗な石段ですが、震災によってかなりの被害があったようです。
参道や頂上までの山道など、まだまだ震災の爪痕は残っていて、
復旧工事などが進められていました。
金華山黄金山神社に参拝し、頂上を目指しました。
境内にある立派な「ウラクツバキ」。一般にある「ヤブツバキ」よりも淡い色が特徴です。 織田信長の弟、織田有楽斎(オダウラクサイ)が茶花として愛用していたことから、この名前がつきました。
金華山には沢山の巨木がみられます。 今回のネイチャーのツアーの目玉イベントとして、 金華山の樹木がどれだけ大きいかを実感していただくため 皆で樹木の大きさを計測しました。 まずは3班に分かれ、樹高、幹回りを測りたい巨木を選びます。 そして、樹高を最初に目測してから、携帯アプリや専用の機器(バーテックス)で測りました。 目測と実際の高さが近い人、ずいぶん離れていた人、さまざまでした。
|
また、山道脇の倒木の年輪を数えました。
いつ倒れたのか分かりませんが、少なくとも樹齢180年は超えていました。
参加者の方が、山道でオオセンチコガネを発見しました。
赤紫のメタリックがかっこいいです。
日中少し寒かったのですが、動いていました。春はもうすぐですね。
日本全国で、シカによる植生被害があり、深刻な問題になっています。
金華山は、シカの密度がとても高いのですが、
シカから植物を守るために、各所に柵が設置されています。
柵の内側と外側を比較した写真です。
内側は植物が繁茂しているのに対して、外側は植生が低い草本類のみ。
その差は歴然です。
黄金山神社からゆっくり登ること2時間
とうとう頂上に着きました。
参加された方からは、「金華山は以前から興味はあったが、なかなか来ることができず
今回参加できてよかった」、
「ゆっくりしたペースで、自然観察しながら解説を聞いて、楽しい時間を過ごせた」
などの感想をいただきました。
楽しんで頂いたようで、良かったです。
今回、ネイチャーツアーのガイドという形で
被災地の復興に協力させてもらいましたが、
こういった被災地支援のやり方もあることに改めて知りました。
今後もこういった機会があれば是非参加したいと思います。