ちいかんコラム

2014
07.17

「グリーン・エージ」執筆のご紹介
~永遠の森で永遠に続いた調査を振り返りつつ~

東北支社長代理 中武禎典

みなさん、こんにちは。
東北支社長代理の 中武 禎典 です。

ご縁があって、緑化に関する総合情報誌「グリーン・エージ」に寄稿しました。今回はその内容を少しご紹介します。

明治神宮の境内では、平成23~24年の2年にわたり大規模な自然環境総合調査が実施され、私たちは毎木調査(樹木を1本ずつ調べ、森の構造や発達を把握する調査)を行いました。

「グリーン・エージ」最新号は、これらの調査をもとに、明治神宮に息づく動植物のおもしろさ、それらを包み込む森の素晴らしさについて特集しています。
私は、「神宮の森の成長を毎木調査からよむ」と題し、今回の毎木調査と約40年前に行われた調査との手法の比較、森の現状と課題、調査の結果が持つ可能性等について執筆しました。
毎木調査を監修した先生も、調査報告書とは別の視点で寄稿されており、一般の方にもわかりやすい「明治神宮の森読本」となっているかと思います。

明治神宮

明治神宮

明治神宮といえば、皆さんもご存じのとおり、東京都渋谷区にある、明治天皇と昭憲皇太后を祭神とする神社です。例年、初詣では日本一の参拝者数を集めています。

神宮の森は70ヘクタールもの広さがあり、大都会の中の緑の空間は、訪れる人々の憩いの場として、また野鳥や昆虫など野生生物のすみかとしても貴重な場所となっています。

この広大な鎮守の森、実は天然の森ではなく、全国からの95,559本にも及ぶ献木からなる人工の森であることを、皆さんはご存知でしょうか?
約100年前に造営を計画した当時の学識者は、100年以上先までの変遷を見越してこの森の造営を計画したそうです。

荘厳な森が広がる明治神宮境内

荘厳な森が広がる明治神宮境内

その構想の見事さに敬服しながらの現地調査は、大変興味深いものでした。しかし同時に、時を経て成長を続け、荘厳さを極めたこの深い深い森に、私たち調査員は随分悩まされました。真夏の暑さ、分け入るほどに増えていく蚊、そして何より、いつ終わるとも知れない、気の遠くなるような1本1本の樹木の計測と記録…。
今回の調査の成果は、そのような調査員たちの汗と涙の結晶でもあります。私たちの苦労、心情を想像しつつ、お読みいただければ幸いです。

「グリーン・エージ」2014年7月号、是非ご覧になってください。

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